1月6日 <良寛禅師、没する(1831年=天保2)>

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今日という日はどんな日でしょうか?

日本史の中の出来事を覗いてみましょう。

 

1831年(天保2)の今日、禅僧であり、詩人であり、歌人であり、書家でもあった良寛和尚が亡くなりました。享年74歳(75歳説もあります)でした。その葬儀には、和尚の徳を慕う地元の人が多数集まったといいます。

 

良寛禅師には、数多くの逸話は存在しますが、その多く師の奇行や子供好きを伝えるもので、考証して伝記に仕上げられるというものでもなく、また良寛自身が自分について語ったものも存在しないので、その生涯ははっきりはしていません。

 

調べられる限りでわかった事を以下にまとめてみます。

 

越後国三島郡出雲崎町て1758年(宝暦8)に生まれたとされますが、1757年(宝暦7)生誕説 もあります。生まれた家は出雲崎町の名主を務めていた橘屋山本氏で、江戸時代になる前の1598年(慶長3)に秋田から敦賀への御用杉輸送を請け負ったことが『秋田家文書』(東北大学所蔵)で確認されるほどの旧家だそうです。

 

父親の新左衛門は三島郡与板町新木家から入った養嗣子で、処世の才には欠けていたものの、以南と号し、俳譜を好んで加藤暁台に師事、「北越蕉風中興の棟梁」と称されたほどの風流人でした。母親はは橘屋の分家である佐渡相川町橘屋の女(むすめ)で、名は長く秀子とされていましたが、最近はおのぶでてあることがわかりました。その両親に生まれた良寛は長男でした。ただし兄があり天折したともいわれています。

 

1768年(明和5)頃、儒者大森子陽の門に入り、6年間修学しました。この大森子陽は、江戸の古学派滝鶴台らに学んで帰り地蔵堂(新潟県 西蒲原郡分水町)の私塾三峰館で教えていた学者でした。6年間の修学ののち、良寛は 帰郷して名主見習役を務めますが、俗事になじめ ず、1775年(安永4)18歳の時に出家したといわれますが、22歳出家説もあります。

 

1779年(安永8)22歲で、尼瀕(新潟県三島郡出雲崎町)の曹洞宗光照寺に巡錫した備中玉島(岡山県倉敷市)円通寺の国仙について得度し、随従して円通寺に入ります。国仙のもとで修行、1790年(寛政2)冬に、

「良也如愚道転寬、騰々任運得誰看」

という印可の偈(げ)を受けました。翌1791年(寛政3)3月に国仙が示寂すると、間もなく円通寺を去って諸国を遍歴したようです。土佐の古庵で莊子を読んでいたとか、京都桂川に入水した父以南の跡を弔ったとか伝えられています。

 

1796年(寛政8)年頃、越後に帰国し、国上山(分水町)中腹にある真言宗国上寺境内の五合庵や郷本(三島郡寺泊町)の空庵などを転々とした後、1804年(文化元)頃に五合庵に定住しました。名利にとらわれぬ乞食生活を送り、託鉢の途次子供と戯れるなど気ままな言動の一方、詩歌に優れ書を善くし、阿部定珍・解良叔問・鈴木文台ら地元の文人や来越した亀田鵬斎らと交遊しました。

 

1816(文化13)頃、老齢となった良寛は自炊して生活していくのが大変になり国上山麓にある乙子(おとご)神社境内の小庵に移ります。1826年(文政9)には島崎村(三島郡和島村)木村家の勧めを受けて、同家邸内の木小屋を改修した庵室に入りました。この地で、来訪した貞心尼を知り多くの和歌を贈答したそうです。1830年(天保元) 夏ころに病を得、同年12月下旬に至って悪化し、翌1831年(天保2)の今日示寂しました。その墓は、木村家の菩提寺和島村浄土真宗隆泉寺にあります。

 

良寛は詩人・歌人あるいは書家として有名で、約450首の詩と1,300首ほどの和歌を残しています。良寛の和歌にははじめ「古今和歌集」「山家集」などの影響がありました、やがて万葉調へ傾倒していき、写実的で平明な歌を志したそうで、後人がまとめた多くの歌集でその作品に接することができます。自筆の著作としては、漢詩集『草堂集』、和歌集『布留散東(ふるさと)』などがありますが、作品の一部を収めているにすぎません。のちに各種資料が次第に集成され、現在その大体は大島花束編「良寛全集」、東郷豊治編『良寛全集』などに収められています。

 

また、良寛の墨跡は生前から珍重されていましたが、現在、分水町阿部家・解良家所蔵の『良寛遺墨』がそれぞれ重要文化財。和島村木村家所蔵『良寛遺墨』が新潟県指定文化財。また出雲崎町橘屋跡が「良寬生誕地」、分水町五合庵境內。 乙子神社境内がそれぞれ「良寛修行地」、和島 村木村家邸域・降泉寺墓地がそれぞれ「良寛終焉地」として県指定史跡。とそれぞれ文化財としての指定を受けています。

 

 

今日はここまでです。

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