2月20日 <東大ポポロ事件発生(1952年=昭和27)>

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1952年(昭和27)のこの日、教室を会場として行われていた、東大の学生劇団ポポロ座の公演に私服警官が潜入していたのが発覚し、暴行が行われる事件が発生しました。

これは昭和時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。

これは2分程度で読める記事です。
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1.解説

 

この事件は、単に学生が潜伏していた私服警官に対して暴行を加えた、というだけに留まらず、 憲法23条の学問の自由および大学自治と警察権をめぐって最高裁まで争われた事件でした。

1952年(昭和27)のこの日、東大の本郷キャンパスでは、教室を会場として小林多喜二祭が開かれており、東大の劇団ポポロは、松川事件をテーマとした演劇「何時(いつ)の日にか」の公演を行なっていました。聴衆300人余りの中に居た監視活動を行っている私服警官を学生が見付け、その身柄を拘束し、警察手帳を奪い、謝罪文を書かせ、学生らは暴行を加えたのでした。

学生の奪った警察手帳には、克明な学内情報が記されており、そのメモから1950年(昭和25)7月から警察が東大内で学生の思想動向等の調査をするために、張込・備考などを行っていたことが判りました。

警察側は、これに対し1名を逮捕しましたが、東大側は、警察官の潜入は不法として抗議するとともに学生の釈放を要求し、治安責任を主張する警察側と激しく対立しました。

 

その後、暴行を理由に学生2人が起訴されましたが、一審・二審は、

被告人学生の行為が大学の自治を守るためのものであるゆえに正当である

とし、学生を無罪としましたが、検察が上告し、最高裁判所大法廷は、大学自治の限界を指摘して原判決を破棄し、審理を東京地方裁判所に差戻したのでした。

差し戻し後、被告人は第一審で有罪とされ、控訴・上告も棄却され、執行猶予付きの実刑判決が確定しました。

 

本件では、学生劇団の公演というだけでなく、開演に先立って松川事件への資金カンパが行なわれたり、別件(1946年に起こった渋谷事件)の報告も行われるなど、政治的社会的活動も行われたという側面を重視し、今回の公演は学問的な研究と発表のためものでない、という判断がされたのでした。

 

 

 

2.他の年、この日の記事

他の年のこの日には、こんな記事を書いています。こちらも併せて御覧下さい。(記事が先の日付の場合は表示されません。当日にならないと公開しないように予約投稿しているためです)。

 

今日はここまでです。

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