3月9日 <初めての記念切手発行(1894年=明治27)>

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1894年(明治27)のこの日、明治天皇の銀婚を記念する切手2種類が発行されました。これが、我が国初の記念切手でした。

これは明治時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。

これは2分程度で読める記事です。
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1.解説

 

郵便物に貼る切手、それは郵便サービスを受けるに当たって、その料金の前納を証明する証紙です。

世界最初の郵便の切手はイギリスで1840年に発行されたものでした。

<世界最初の切手(イギリス・1840年)>

 

日本最初の切手は1871年(明治4)発行のもの。この当時は、まだ江戸時代の貨幣を使っていたので、単位は「文」で48文、100文、200文、500文の計4種ありました。

<日本最初の切手(1871年・明治4年)>

 

その運用が始まってから30年ほど、1870年頃までは上述した証紙としての側面しか持っていなかった切手ですが、
「なんらかの国家的行事を記念」
「キャンペーンや文化財の紹介、国家的宣伝など」
を意図して発行される記念切手と呼ばれる切手が発行される様になっていきました。

 

世界最初の記念切手は、南アメリカのペルーが1871年4月に発行したもので、南アメリカ最初の鉄道である、リマ〜カヤオ間の開通20周年とチョリヨスまで路線が伸びたことを記念したものです。

<世界最初の記念切手(ペルー・1871年)>

ただ、この切手には「記念」を示す表記はありません。切手に記念を意味する文字が入っている最初の切手は、オーストラリアのイギリス植民地ニューサウスウェールズ(現在のオーストラリアの州)が1888年に発行した切手でした。この切手には、英語で「ONE HUNDRED YEARS(植民地成立100周年)」と書かれており、入植100年を記念して発行されたことがわかります。

<記念を示す文字が初めて入った記念切手(ニューサウスウェールズ・1888年)>

 

我が国でも、1894年(明治27)のこの日、明治天皇の銀婚を記念する「明治天皇銀婚切手」と呼ばれる切手2種類(2銭と5銭)が発行されています。

<明治天皇銀婚切手(1894年・明治27年)>

 

この切手、外国人の新聞投書がもとで、急きょ、その発行が決まったといわれています。

興味深いのは、当時の新聞記事(1894年(明治27)3月24日付東京日日新聞)には、「紀念郵便切手」と書かれていることです。これは「かたみ」の意味がある「記念」という表現を避けたためだそうです。

日本の記念切手の表記が、「紀念」から「記念」に変わるのは、大正から昭和にかけて文部省(現文部科学省)で「記念」の語を使うことが多くなり、世間一般にも広まった1928年(昭和3)以降のことでした。なお、中国では現在も「紀念」の字が使われているそうです。

 

現在は、本当にたくさんの記念切手が発行されており、郵便物を出しに郵便局に行った際にも、珍しい切手を選んで貼る、という楽しみがありますねぇ。

 

2.他の年、この日の記事

他の年のこの日には、こんな記事を書いています。こちらも併せて御覧下さい。(記事が先の日付の場合は表示されません。当日にならないと公開しないように予約投稿しているためです)。

 

今日はここまでです。

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