10月10日 <カッパ・ブックス刊行開始(1954年=昭和29)>

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1954年(昭和29)のこの日、光文社は伊藤整の「文学入門」、中村武志の「小説 サラリーマン目白三平」をカッパ・ブックス第一弾として刊行しました。

これは昭和時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。

これは2分程度で読める記事です。
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1.解説

 

1954年(昭和29)のこの日、光文社は伊藤整の「文学入門」、中村武志の「小説 サラリーマン目白三平」をカッパ・ブックス第一弾として刊行しました。これ以降、大衆の要求をいち早く探り出す企画や斬新な書名で人気を博しました。

カッパ・ブックスの名は、想像上の動物の河童(かっぱ)に由来していて、そのロゴマークも「河童がホルンを吹いている姿」です。

 

この新書サイズの書籍、今でも各社発行していますが、その当時は岩波書店の岩波新書が先行していました。岩波書店はどちらかといえば知識人あるいは知識人をフリをしたい読者層がターゲットで教養新書という位置づけでしたが、光文社の出版局長であった神吉晴夫は、むしろ分かりやすいをモットーにした大衆向け教養路線を志向した新書を企画したのです。

生活実用書やノンフィクション分野で、次から次へと刊行してカッパ・ブックスは日本の第1次新書ブームの牽引役となっていったそうです。拙宅にも

  • 多湖輝:「頭の体操」
  • 塩月弥栄子:「冠婚葬祭入門」

といったものがありました。

 

一時代を築いたカッパ・ブックスも、1990年代以降は、勢いに衰えを見せるようになっていき、2001年(平成13)11月に刊行開始した同社の光文社新書と入れ替わる形で、2005年(平成17)1月の「頭の体操 四谷大塚ベストセレクション」を最後に、新刊の刊行を停止してしまいました。

 

小ネタなんですが、現在では一般的になっている本の裏表紙に著者の写真と略歴を入れる装丁は、カッパ・ブックスが日本の新書では初めて始めたそうです。

 

Wikipediaにカッパ・ブックスの編集方針が記載されていました。なかなか素敵な一文なので以下に引用しました。

 

「カッパは、いかなる権威にもヘコたれない。非道の圧迫にも屈しない。なんのへのカッパと、自由自在に行動する。その何ものにもとらわれぬ明朗さ。その屈託(くったく)のない闊達(かったつ)さ。裸(はだか)一貫のカッパは、いっさいの虚飾をとりさって、真実を求めてやまない。たえず人びとの心に出没して、共に楽しみ、共に悲しみ、共に怒る。しかも、つねに生活の夢をえがいて、飽(あ)くことを知らない。カッパこそは、私たちの心の友である。」

(Wikipedia「カッパ・ブックス」から引用)

お手頃価格だった新書も今では1,000円する商品も珍しくありません。小生はブックオフで買うことが多いです。

 

2.他の年、この日の記事

他の年には、こんな記事を書いています。こちらも併せて御覧下さい。(記事が先の日付の場合は表示されません。当日にならないと公開しないように予約投稿しているためです)。

今日はここまでです。

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