1917年(大正6)のこの日、石川武美は中流家庭の主婦向け月刊雑誌として「主婦之友」を創刊しました。
これは大正時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。
これは2分程度で読める記事です。
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1.解説
1900年代の初頭、婦人雑誌と呼ばれるジャンルの雑誌が次々に創刊されました。それらは、家事全般をめぐる実用的な情報を伝える主婦向け雑誌というだけでなく、小説・実話・身の上相談などを盛り込み、中流家庭の主婦の教養・娯楽雑誌として作られました。これらの婦人雑誌は、学校教育の普及にともなう読み書き能力の向上を背景として多くの読者を獲得しました。
第2次世界大戦後、四大婦人雑誌と呼ばれた雑誌があります。それは
- 「主婦之友」(1917-2008年)
- 「婦人倶楽部」(1920-88年)
- 「婦人生活」(1947-86年)
- 「主婦と生活」(1948-93年)
の4つですが、雑誌名の後の発刊時期をみてお解りの様に、現在生き残っている戦後の四大婦人雑誌はありません。
今回の記事は、この「主婦之友」の話です。
主婦之友は、1915年(大正4)に設立された東京家政研究会の創立者石川武美により、1917年(昭和6)の子の日に創刊された月刊婦人雑誌です。
その時の編集方針は、
「主婦に生活の知恵を授ける、生活に根ざした教養と修養の生活技術啓蒙誌」
というもので、当時の婦人誌の読者層が知識階級であったのに対して、大衆層に向けたものでした。創刊号の発行部数は1万部でしたが、大正末期頃には22万部になっていたそうです。
大正・昭和前期には近代的な家庭生活への改善、第2次世界大戦時には銃後の生活の合理化、戦後は民主的家庭づくり…といった風に、常に時流を取り入れた誌面構成で支持を得て、その発行部数は、1941年(昭和16)のピーク時に180万部を記録し、日本一の婦人雑誌となりました。
現在の雑誌名「主婦の友」という具合に「之」がひらがなの「の」に変わったのは、1953年(昭和28)12月の1954年1月号からです。
しかしながら、その後、出版部数は徐々に低迷し、ついに2008年(平成20)6月号(通巻1176号)をもって休刊と相成りました。
それでも、2014年(平成26)11月20日、主婦の友社創業プレ100周年記念企画の一環でムック「主婦の友Deluxe」として復刊し、その後も年1回のペースで発刊されています。最新号は2017年(平成29)11月17日発売の「主婦の友Deluxe 2018新年特大号 2018年 01月号」です。
ご興味のある御方は、以下の画像またはリンクから商品が確認できますので、どうぞご覧下さい。
主婦の友Deluxe 2018新年特大号 2018年 01月号
2.他の年、この日の記事
他の年のこの日には、こんな記事を書いています。こちらも併せて御覧下さい。(記事が先の日付の場合は表示されません。当日にならないと公開しないように予約投稿しているためです)。
- 2017年記事:<為替レートが変動相場制に移行しました(1973年=昭和48)>
今日はここまでです。
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