1827年(文政10)のこの日、江戸時代後期の儒学者で詩人の頼山陽(らいさんよう)は、歴史書「日本外史」を完成させて、幕府の元老中で文人でもあった松平定信に献呈しました。
これは江戸時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。
これは2分程度で読める記事です。
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1.解説
頼山陽は江戸時代後期の儒学者であり、詩人であり、そして歴史家でもあるなかなかマルチな才能の持ち主でした。
山陽は、大坂生まれでしたが、広島藩儒の父に従って広島に移り住みます。叔父の杏坪(きょうへい)に学び、江戸遊学後、何と一時期情緒不安定に陥った時期があり、1800年(寛政12)には脱藩をやらかしたため座敷牢に幽閉された時期がありました。
幽閉中に書き始めた全22巻からなる歴史書「日本外史」は、1827年(文政10)のこの日に完成し、山陽とと交流のあった元老中首座の松平定信に献呈されました。その後、発刊されています。
その内容は、源・平ニ氏から徳川氏に至る、以下に示す武家の時代を家別に記し、政治の実権が武家のものとなった経緯を、仁政安民思想と名分論的な観点に立って叙述したものです。
「史記」を範とした「日本外史」の歴史叙述や史論は多くの人に読まれ、特に幕末期の尊王運動に大きな影響を与えました。その内容は、新井白石「読史余論」や中井竹山「逸史」などの先行する歴史書に負うところが大きいようです。
本書で取り上げられた武家は以下の13家です。
- 源氏
- 平氏
- 北条氏
- 楠氏
- 新田氏
- 足利氏
- 毛利氏
- 後北条氏
- 武田氏
- 上杉氏
- 織田氏
- 豊臣氏
- 徳川氏
現代では岩波文庫で上中下3巻で読むことが出来ます。以下にリンクを貼り付けておきますので、ご興味の有る方は是非どうぞ。
2.他の年、この日の記事
他の年には、こんな記事を書いています。こちらも併せて御覧下さい。(記事が先の日付の場合は表示されません。当日にならないと公開しないように予約投稿しているためです)。
今日はここまでです。
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