1968年(昭和53)のこの日、日本初の超高層ビル霞が関ビルが完成しました。
これは時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。
これは2分程度で読める記事です。
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1.解説
少し年配の読者の方であれば、次のような表現のニュースを聞かれたことがお有りではないでしょうか。
強い太平洋高気圧の張り出しによって続いた猛暑が続いたことにより、今年の夏のビールの消費量は霞が関ビル◯◯杯分で過去最高を記録しました。
非常に大きな体積を表現する際に、その換算する代名詞として使われた霞が関ビルディング(略称:霞が関ビル)は3年余りの建築工事を終え、1968年(昭和53)4月12日に完成しオープンしました。
地上36階、地下3階で、高さが147mのこの霞が関ビルは、日本初の柔構造による、日本初の超高層ビルでした。それまでに最も高いビルはホテルニューオータニ(17階、73m)でしたが、その記録を大幅に塗り替えて当時の日本最高となったのです。
この超高層ビルという概念に万国共通の決まった基準は無いようで、日本の場合は高さ100m以上を超高層ビルと呼んでいます。
ちなみに、現時点での超高層ビルの世界上位5件は以下の通りです。
- ブルジュ・ハリファ(UAE):828m
- 上海中心(中国):632m
- アブラージュ・アル・ベイト・タワーズホテル棟(サウジアラビア):601m
- 平安国際金融中心(中国):600m
- 高銀金融117(韓国):555m
ブルジュ・ハリファは2010年(平成22)1月4日に完成し、それから7年間首位の座を守り続けています。
現在建築中で2019年完成予定のキングダム・タワー(サウジアラビア)は、なんと高さ1kmを突破し1,007mです。高さが1,000mを超えるビルは、ハイパービルディング(超々高層ビル、超々高層建築物)と呼ばれるそうで、このキングダムタワーは、完成すれば世界初のハイパービルディングとして名を留めることになるでしょう。
日本最高は大阪にある「あべのハルカス」で地上62階、高さ300mです。この高さは現時点では世界第145位に当たります。日本でも更に高い超高層ビルが計画されており、2022年には虎ノ門・麻布台地区再開発の65階、330mのビル、そして2027年には常盤橋街区再開発プロジェクトB棟が61階、390mのビルが建築される予定です。
超高層の建築物は、世界的に見ればその歴史は非常に古く、紀元前2570年に完成したとされているギザの大ピラミッドは高さ146.59mです。まぁ、ビルではありませんけどね。
霞が関ビルに話を戻しますが、ビルの総容積は約50万立方メートル(総重量約10万トン)あり、東京ドームが出来る前までは体積を表現する際に「霞が関ビル何杯分」という表現がよく使われていました。現在では広さや容積を表す単位としては、前記した東京ドームが
「東京ドーム○○個分の広大な敷地」
といった用法で使われています。
Wikipediaに面白いことが書いてありましたのでご紹介しましょう。
現在でも、Googleで「東京ドームを霞ヶ関ビルで」と検索すると、「1東京ドーム = 2.48 霞ヶ関ビル」と換算が表示される。
(Wikipedia「霞が関ビル」から引用)
2.他の年、この日の記事
他の年には、こんな記事を書いています。こちらも併せて御覧下さい。(記事が先の日付の場合は表示されません。当日にならないと公開しないように予約投稿しているためです)。
今日はここまでです。
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