1964年(昭和39)のこの日、日本で開催する初めての、しかもアジアで開催するのも初めてのオリンピックである第18回オリンピック東京大会が開会式を迎えました。
これは昭和時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。
これは2分程度で読める記事です。
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1.解説
今日、2016年(平成28)10月10日は国民の祝日「体育の日」です。この体育の日は、2000年(平成12)以降はは10月第二週の月曜日となっていますが、もともとは、1966年(昭和41)年に10月10日と定められました。
国民の祝日に関する法律には、以下の様な規定があります。
第一条
- 自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。
第二条
- 「国民の祝日」を次のように定める。
- 体育の日 10月の第2月曜日 スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。
この様に規定が出来たのには理由があるのです。1964年(昭和39)のこの日、10月10日に日本で開催する初めての、しかもアジアで開催するのも初めてのオリンピックである第18回オリンピック東京大会が開会式を迎えたのです。実は、東京でのオリンピックは第二次世界大戦の前、1940年(昭和15)にも予定がありました。しかし、その大会は日中戦争がもとで1938年(昭和13)に中止を決定し、開催を返上しています。
日本は1952年(昭和27)からオリンピックの招致活動を行い、7年後の1959年(昭和34)の第55次IOC総会で、その開催が決まりました。日本にとっては第二次世界大戦敗戦後の復興と経済発展とを世界に示す一大行事であり、オリンピック関連経費として約一兆円の予算が投入されました。その経済的効果は大きく、代々木競技場・日本武道館・渋谷公会堂・選手村などの建設、東海道新幹線・地下鉄・モノレールの開通、首都高速道路の建設、道路の拡幅などの都市開発がものすごいスピードで進められた結果、この時期を境に東京の風景はかなり変わった、と言われています。オリンピック開催までは、財政出動が大きな燃料となって活況を呈していたのですが、その終了後の不況は深刻で、そこからの回復は1965年(昭和40)11月に始まるいざなぎ景気を待たねばなりませんでした。
この大会は、規模からすればその時点では史上最大のもので、初参加17カ国を含む94カ国が参加し、参加選手は5,586人に達し、20種目の競技が行われました。10月10日に開会式が行われ、2競技は11〜24日の14日間、そして閉会式は10月24日でした。メダル獲得では、日本は大健闘し金メダルの数ではアメリカ合衆国36個、ソビエト連邦30個に次ぐ第3位の16個でした。なお、日本のメダル獲得は銀メダル5、銅メダル8を含めて合計29個でした。
2020年に開催される事が予定されている、次回のオリンピック東京大会では、どんな歴史が残されるのでしょうか。いろいろな意味で楽しみです。
2.他の年、この日の記事
他の年には、こんな記事を書いています。こちらも併せて御覧下さい。(記事が先の日付の場合は表示されません。当日にならないと公開しないように予約投稿しているためです)。
今日はここまでです。
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