1890年(明治23)のこの日、東京・丸の内にある帝国ホテルの開業式が行われました。
これは明治時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。
これは2分程度で読める記事です。
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1.解説
帝国ホテルは、東京都千代田区内幸町にあるホテルで、国賓の宿泊に対応するために1890年(明治23)に建築竣工しました。最初の建物は、渡辺譲(わたなべゆずる)の設計による木骨煉瓦造3階建で、客室数は60でした。
この画像は帝国ホテルのウエブサイトから無断借用してきたものです。
この堂々とした帝国ホテルが竣工した1890年(明治23)のこの日、開業式が行われ、株主総代として渋沢栄一が答辞を述べました。
このホテルは、隣接する鹿鳴館と密接な関連を持ったホテルが必要である…と井上馨が渋沢栄一と大倉喜八郎の2人を説得して、その2人が発起人となり1888年(明治21)有限責任帝国ホテル会社(設立当初は有限責任東京ホテル会社)を設立させ、建設したものなのです。
初代帝国ホテルの内部には、広い談話室があり、ピアノ・オルガンが備えられ、玉突場・舞踏室・喫煙室・食堂・新聞閲覧室まである豪華な施設を持っていました。
開業当時の宿泊費は上等で9円でした。
明治30年頃の、小学校教員の初任給が8〜9円であったので、この「上等:9円」というのは初任給1ヶ月分ということになりますね!
すなわち、現在の貨幣価値に直せば一泊20万円位だったのですよ。
ただ、残念なことに、この初代の帝国ホテルは1919年(大正8)失火から全焼してしまいました。
そして、次いで建てられたのがフランク・ロイド・ライトの設計による新棟で、鉄筋コンクリートおよび煉瓦コンクリート造、地上3階(中央棟5階)、地下1階、客室数270でした。
その新棟は1923年(大正12)竣工し、関東大震災にも耐え、1968年(昭和43年)新本館建設のため解体されています。
このライト館の正面ロビーなどは、愛知県の明治村に移築・保存されています。
最後の写真は現在の帝国ホテルです。
昔も、今も日本を代表する高級ホテル「帝国ホテル」の話でした。
2.過去年の記事
過去には、こんな記事を書いていました。こちらも併せて御覧下さい。
今日はここまでです。
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