1943年(昭和8)のこの日、戦局の激化にともない、野球用語が敵性語排除の目的から全面的に日本語化されました。
これは昭和時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。
これは2分程度で読める記事です。
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1.解説
太平洋戦争が激化し、野球が敵国アメリカの国技であるために、陸軍情報部と文部省から日本野球連盟に野球用語を敵性語を徹底的に日本語化せよ通達があり、1943年(昭和18)のこの日、以下の様にまとめられました。
野球用語はカタカナ英語が多かったのですが、その全てが日本語に改められただけでなく、以前より使われていた日本語の野球用語も、より健闘精神を煽るものへと変更されました。以下にその一例を挙げますね。
-
- 監督 :教士
- 選手: 戦士
- マネージャー :秘書
- リーグ戦: 連盟戦
- ホームチーム:迎撃組
- ビジターチーム:往戦組
- グローブ・ミット:手袋
- バッテリー:対打機関
- 試合:仕合
- プレイボール:仕合始め
- タイム:停止
- ゲームセット:仕合終わり
- グローブ・ミット:手袋、捕球袋
- フェアゾーン:正打区域
- ファールゾーン:圏外区域
- ファールライン:境界線
- ベース:板、基地
- ストライク:正球
- ストライク :よし1本
- ストライク ツー:よし2本
- ストライクバッターアウト:よし3本、それまで
- ボール:悪球
- ボール :だめ1つ、2つ、3つ、4つ
- 四球:一塁へ
- アウト:引け、無為(ぶい)
- セーフ:よし、安全
- フェア:よし、正打ファウル:だめ、圏外、もとえ
- ファールチップ:擦打
- ヒット:正打
- バント:軽打
- 盗塁:奪塁
- 重盗:複略
- スクイズ:走軽打・求点走打
- サイン:信号
また、この用語の日本語化と同時にルールも、武士道精神に反するものは以下の様に変更されたそうです。
- 打者は球をよけてはいけない
- 隠し球の禁止
- 最後まで戦い抜くために選手の途中交代禁止
- 9回表で勝負がついても敵を徹底的に打ちのめすために9回裏の攻撃もあり
- 延長戦の時間・イニング制限が無くなり、引き分けは天候や日没によるコールドのみに
- 犠牲フライが打数に加算される
こうした変更が急激に行われたため、実際の現場では審判が「ストライク・・・もとい、よし1本」と言い間違えて観客を笑わせる一幕もあったということが、後楽園スタヂアムの史料に残っています。
この日本語で行われる野球って、どんなものなんでしょうねぇ。
2.他の年、この日の記事
他の年のこの日には、こんな記事を書いています。こちらも併せて御覧下さい。(記事が先の日付の場合は表示されません。当日にならないと公開しないように予約投稿しているためです)。
今日はここまでです。
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