3月15日　＜東京都の区部を22区に整理・統合（1947年＝昭和22）＞

1947年（昭和22）のこの日、それまで35の区に分かれていた東京都が22区に整理・統合されました。

これは昭和時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。

これは2分程度で読める記事です。
広告

1.解説

現在では「東京23区」と当たり前の様に言っていますが、そこに至るまでは様々な変遷があります。

1878年（明治11）に、郡区町村編制法が制定され、宮城（皇居）周辺の都心部に、麹町区・神田区・日本橋区・京橋区・芝区・麻布区・赤坂区・四谷区・牛込区・小石川区・本郷区・下谷区・浅草区・本所区・深川区の15区が定められました。

1889年（明治22）5月には、「市制・町村制」に基づきこの15区に市制が施行されて東京市となりましたが、特例により独立した市長職は無く、その職を府知事（東京府だったので）が兼務し、市役所も市職員も置かれない変則的な自治体として発足しました。同年10月には、この特例廃止により東京市として市制が適用されて市役所が開庁されましたが、市長は東京府知事および府書記官が兼務していました。

東京市は、1932年（昭和7）10月に、周辺82町村が編入され、面積・人口が一気に拡大しました。その際、それまでの15区に加えて、新たに20区が定められ、35区となったのです。

更に、1936年（昭和11）10月に北多摩郡の2村を世田谷区に編入した結果、この35区は現在の東京都区部の区域とほぼ同一となりました。

第2次世界大戦中、戦時体制への移行にともない、首都東京の行政一元化・効率化が要請され、1943年（昭和18）7月には東京府・東京市を廃止し、東京都制が施行され、35区は東京都の行政区となりました。

地方自治法施行直前の1947年（昭和22）のこの日、35区は22区に整理・統合され、同年5月3日の地方自治法施行により特別区に移行しました。

そして、同年8月1日に練馬区が板橋区より分離し、ようやく現在の23区となったのでした。

東京の区割りの変遷を表にまとめてみました。

区割りの変遷

由緒ある区町村名が整理・統合によって消えるのはなにか寂しい気がしますね。

2.他の年、この日の記事

他の年のこの日には、こんな記事を書いています。こちらも併せて御覧下さい。（記事が先の日付の場合は表示されません。当日にならないと公開しないように予約投稿しているためです）。

• 2017年記事：＜頼朝、鶴岡八幡宮若宮大路を作らせ妻の安産祈願（1182年＝寿永元）＞

今日はここまでです。