1831年(天保2)のこの日の夕方、周防国吉敷郡で犬の皮を運搬していた商人が百姓たちに捕らえられました。この事件をきっかけにして貧農たちの怒りが爆発し、米屋や庄屋などを打ち壊しました。これから2ヶ月の間、長州藩領の周防・長門両国の大半をまきこむ大一揆に発展したのです。
これは江戸時代の出来事です。少し詳しく覗いてみましょう。
これは2分程度で読める記事です。
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1.解説
1831年(天保2)のこの日の夕方、周防国吉敷郡小鯖村で犬の皮を運搬していた商人が百姓たちに捕らえられました。
と冒頭に書きましたが、ちょっと不思議な感じがしますが、これは米の出穂期の皮革を持ち運んだりすると大風雨がおこって凶作になるという俗信があったためなのです。また、悪徳商人たちが米価をつり上げる為に、三田尻の沖合に牛の皮を投げ込んだ、という噂も広まっていたのです。
この皮革騒動が発端となり、折からの米価騰貴に苦しめられていた貧農たちは、一斉に蜂起し米屋や庄屋を打ち壊しました。それから2ヶ月の間、長州藩領の周防・長門両国の大半をまきこむ大一揆に発展しました。その農民たちの要求は地域によって異なりますが、
- 年貢減免
- 商品流通の自由化
- 札銀相場の領内統一
- 村役人の交代と公選
などで、産物方用達・郷土・村役人や皮革騒動との関係で被差別部落で約750軒の家が打ち壊されました。
この広域で展開した一揆のため、藩は大幅な譲歩を余儀なくされ、村役人の交代も進みました。
長州藩はこの一揆に大きな衝撃を受け、その後、天保の藩政改革に取り組むきっかけになった出来事でした。
2.他の年、この日の記事
他の年には、こんな記事を書いています。こちらも併せて御覧下さい。(記事が先の日付の場合は表示されません。当日にならないと公開しないように予約投稿しているためです)。
昨年は記事作成をサボっており、この項は無しです。
今日はここまでです。
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